日本文学振興会は15日、『第152回芥川賞・直木賞(平成26年度下半期)』の選考会を東京・築地「新喜楽」で開き、芥川龍之介賞に小野正嗣氏の『九年前の祈り』(群像9月号)、直木三十五賞に西加奈子氏の『サラバ!』(小学館)を選出した。

 小野氏は1970年大分県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学選考博士課程単位取得満期退学。2001年に『水に埋もれる墓』で第十二回朝日新人文学賞受賞したほか、多数の文学賞を受賞している。芥川賞は第128回の『水死人の帰還』、第139回の『マイクロバス』、第148回の『獅子渡り鼻』に続いて4度目のノミネートで選出された。

  西氏は1977年5月イラン・テヘラン生まれ。関西大学法学部卒業。2004年に『あおい』でデビュー、2006年の『きいろいゾウ』が大ヒットし映画化された。同年『通天閣』で第24回織田作之助賞受賞。直木賞は第148回『ふくわらい』以来、2度目のノミネートで受賞を決めた。

  芥川賞・直木賞は昭和10年に制定。芥川賞は新聞・雑誌に発表された純文学短編作品、直木賞は新聞・雑誌、単行本で発表された短篇および長編の大衆文学作品を対象に優秀作を選定する。

  前期・第151回(平成25年度上半期・昨年7月17日発表)は、柴崎友香氏の『春の庭』が芥川賞に、黒川博行氏の『破門』が直木賞を受賞している。 

imagesYahoo!JAPANニュースより